リスティング広告のクリック率とは?高める方法・メリットを徹底解説

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リスティング広告の運用において重要な指標の1つが「クリック率」です。 しかし、「リスティング広告におけるクリック率の重要性がいまいちわからない」「どのように高めたらよいのかわからない」といった疑問をお持ちの方もいることで […]

リスティング広告の運用において重要な指標の1つが「クリック率」です。

しかし、「リスティング広告におけるクリック率の重要性がいまいちわからない」「どのように高めたらよいのかわからない」といった疑問をお持ちの方もいることでしょう。

リスティング広告のクリック率を高めることは、コンバージョン率を向上させる上で必非常に大きな意味を持ちます。

本記事では、リスティング広告のクリック率を高めるメリットや具体的な方法をご紹介していきます。

この記事を読むことで、クリック率を高めることはもちろん、コンバージョン率の向上にも役立ちますので、ぜひ最後までお読みください。

クリック率(CTR)とは

リスティング広告におけるクリック率とは、広告が表示された回数に対して、ユーザーが広告をクリックした割合のことです。

クリック率は「CTR(Click Through Rate)」の略称であり、ネット広告のマーケティング指標の1つとして重宝されています。

クリック率の計算方法は、以下のとおりです。

「クリック率(%)= クリック数 ÷ 広告表示回数(インプレッション数)× 100」

たとえば、広告の表示回数が100回に対してユーザーが広告を1回クリックする場合、クリック率は1%となります。

リスティング広告の場合は、ユーザーの検索キーワードに合った広告が表示されているか、広告自体が魅力的かを判断するのに役立ちます。

クリック率(CTR)の目安は?

リスティング広告のクリック率(CTR)の目安は、業界や商品によって異なります。業界によっては適切な指標であっても、他業界では標準以下、ということも珍しくありません。

以下は、リスティング広告運用ツール「WordStreem」による、業界ごとの平均クリック率のデータです。

業界平均クリック率(検索)
消費者サービス2.41%
デート・出会い6.05%
電子商取引2.69%
教育3.78%
金融・保険2.91%
健康・医療3.27%
不動産3.71%
テクノロジー2.09%

引用:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry [Updated!]|WordStream

上記のデータからも、平均クリック率が業界ごとに違うことがわかるでしょう。

そのため、あまり平均クリック率にこだわり過ぎる必要はなく、同業界のデータを参考にして目標クリック率を設定しましょう。

リスティング広告においてクリック率(CTR)を高めるメリット

リスティング広告においてクリック率(CTR)を高めることは、広告主にとって多くのメリットがあります。

クリック率を高めることができれば、ユーザーの興味を引くことだけでなく、コンバージョン率の向上にも期待できるでしょう。

以下は、リスティング広告のクリック率を高めることで得られるメリットの一例です。

  • 検索順位が向上する
  • クリック単価が下がる
  • 多くのユーザーデータを収集できる

それぞれ詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

検索順位が向上する

リスティング広告のクリック率を高めるメリットとして、掲載順位の向上が挙げられます。

リスティング広告の掲載順位は、クリック単価だけでなく、「ユーザーにとって有益な広告か?」という品質の部分も評価対象です。

Googleによると、広告の品質評価は、以下の複数の要素を掛け合わせて決まるとされています。

  • 検索内容と広告文の関連性
  • 推定クリック率
  • LP内容の質

推定クリック率が高まることで、広告の品質が高いとGoogle側に評価される基準にもなるのです。

リスティング広告がGoogleに評価されることで掲載順位が上位表示され、さらにユーザーの目に留まります。そうすれば、クリック率もさらに向上するという好循環が生まれるでしょう。。

クリック単価が下がる

クリック率を高めることで、クリック単価(CPC)が下がるという点もメリットの1つです。

クリック単価は、リスティング広告を1回クリックしたときにかかる単価のことで、一般的にCPC(Cost Per Click)と表記されます。

クリック単価の計算方法は、以下のとおりです。

「クリック単価 = リスティング広告費 ÷ クリック数」

先述したとおりリスティング広告では推定クリック率も評価対象となるため、クリック率が上がれば「広告の質がよい」と評価されます。

広告自体が評価されれば、リスティング広告の掲載順位も高くなり、比例してクリック率も上がっていくでしょう。クリック率が上がることで、広告費用に対してのクリック単価は下がっていきます。

多くのユーザーデータを収集できる

クリック率を高めることで、多くのユーザーから有益なデータを収集できることもメリットです。

クリック率が高まると広告が評価され、リスティング広告の掲載順位も上がるため、さらに多くの検索ユーザーの流入につながります。

多くのユーザーが流入することでユーザーデータが集まりやすくなり、データを分析して課題を洗い出し、さらにブラッシュアップすることも可能です。

データを集めることで分析・改善できる項目としては、以下のものが挙げられます。

  • キーワード選定
  • ターゲティング
  • 広告予算の見直し
  • LP改善
  • コンバージョン率

クリック率を高められれば、さまざまな観点からデータ分析も可能となるため、さらに効率的な広告運用が期待できます。

リスティング広告のクリック率(CTR)を高める方法6選

リスティング広告をただ単に出稿するだけでは、クリック率(CTR)を高めることは極めて難しいでしょう。以下は、リスティング広告のクリック率を高めるために有効な方法です。

  • 有効なペルソナを設定する
  • ユーザーの興味を引く広告文を作成する
  • 広告表示オプションを使用する
  • ターゲティングを設定をする
  • 入札するキーワードを見直す
  • LPを改善しコンバージョン率を向上させる

それぞれ詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

有効なペルソナを設定する

クリック率を高める1つの手段として、有効なペルソナを設定することが挙げられます。

販売したい商品・サービスの需要があるユーザーに対して、ピンポイントで広告を届けることができれば、広告費の出費を抑えることも可能です。

ペルソナを設定する際は、主観で設定するのではなく、「実際に同じユーザーが実在しているか」のように詳細に設定する必要があります。

以下は、ペルソナ設定をする際に深掘りしておくべき内容です。

  • 年齢
  • 性別
  • 居住地
  • 家族構成
  • 職業
  • 役職
  • 年収
  • 性格
  • 趣味
  • 特技
  • 生活スタイル

ほかにも、CRMやSFAなど自社が保有しているデータを活用するのも1つの方法です。

有効なペルソナを設定することで、よりリアルなユーザーにアプローチでき、その結果クリック率を高めることにもつながります。

ユーザーの興味を引く広告文を作成する

ユーザーの興味を引く広告文を作ることができれば、クリック率を高めることも可能です。

ユーザーの行動心理としては、検索画面に表示される記事タイトルを見て興味・関心を持った広告文(タイトル)だけをクリックします。

そのため、記事タイトルの良し悪しは、クリック率に直結するのです。

ユーザーが興味を引く魅力的なタイトルを作ることができれば、クリック率を飛躍的に向上させることも可能となるでしょう。具体的には以下のポイントを意識することで、よりユーザーが興味を引くタイトルを作れるようになります。

  • 設定したキーワードを盛り込む
  • 具体的な数字を盛り込む
  • 「公式」「無料」などのワードを用いる
  • 競合他社を差別化になる要素を盛り込む

1つずつ詳しく見ていきましょう。

設定したキーワードを盛り込む

リスティング広告で設定したキーワードを、必ず広告文(タイトル)に盛り込みましょう。

タイトルにキーワードを入れることで、ユーザーのニーズや検索意図と合致したタイトルが作りやすくなります。

また、適切なキーワードを盛り込むことは、検索エンジンのアルゴリズムがコンテンツを正しく評価するためにも重要です。

ただし、広告文にキーワードを盛り込み過ぎると、ユーザーの利便性が下がり、Googleやユーザーからも評価を下げてしまう可能性があるため、注意しましょう。

具体的な数字を盛り込む

ユーザーの興味を引くためには、具体的な数字を盛り込むことも重要です。

広告文に具体的な数字を盛り込むことで、情報に説得力が増し、ユーザーに信頼できるものであると安心させる材料になります。

とくに統計データや調査結果に基づく数字を盛り込むことは、ユーザーを説得できる情報として十分です。また、具体的な数字を盛り込んだ広告文は、コンテンツ制作やマーケティング戦略において重要な指標となります。

具体的には、以下の数字を盛り込むとよいでしょう。

  • 業界のシェア率 
  • 実績件数
  • 金額
  • 日にち
  • セール情報

ユーザーは情報を検索する時、 すぐに答えに辿り着きたいと考えます。具体的な数字を盛り込むことで、 ユーザーはひと目で情報が自分に役立つか判断しやすくなるでしょう。

「公式」「無料」などのワードを用いる

広告文でユーザーの興味を引くためには、「公式」「無料」などのワードを用いるのがおすすめです。

「公式」のワードを使用することは、信頼性と公式性の証明につながります。

また「無料」のワードは、提供される商品・サービスを強調することで、ユーザーの興味・関心を引き、行動を促すことができるでしょう。 

「公式」「無料」といったワードを使用することで、新規ユーザーの獲得やコンバージョン率の向上にも効果を発揮します。

ただし、「公式」「無料」といったワードを使用する際は、事実に基づいた内容と一致させることが重要です。ユーザーが誤解しないよう、提供する条件や詳細をわかりやすく伝えることにも注意して使用しましょう。

競合他社を差別化になる要素を盛り込む

競合他社と差別化できる要素があれば、広告文にどんどん盛り込んでいきましょう。ユーザーは商品・サービスを購入・利用する際は、必ずといってよいほど類似サービスを比較・検討します。

差別化できる要素は、自社商品・サービスが他社よりも優れている点をユーザーにアピールできるチャンスです。

たとえば、「業界初」「シェアNo.1」「業界唯一」といったワードを広告文に盛り込むことで、他社との差別化を掲示することができます。

ただし、アピールしたいからといって、誇大広告や誤解を招くような情報を入れないよう注意しましょう。

差別化できる要素を盛り込むのであれば、具体的な証拠やデータを必ず提供することが、信頼を勝ち取る意味でも大切です。

広告表示オプションを使用する

広告表示オプションを使用して、クリック率を高める方法もあります。

広告表示オプションとは、広告の見出しや説明文とは別に、追加できる商品・サービスについての情報を掲載できる機能のことです。

広告表示オプションは検索画面に大きく表示されるため、視覚的にユーザーの目にも留まりやすく、クリック率の向上にもつながります。

広告表示オプションは、主に以下のようなものです。

  • 住所
  • 電話番号
  • 会社情報
  • サイト内リンク

ちなみに、広告表示オプションとはYahoo!広告の名称であり、Google広告の場合は「アセット」です。

広告表示オプションの使用には追加料金は発生しませんが、リスティング広告と同様にクリックされる度に料金が発生します。

ターゲティングを設定をする

クリック率を高めるには、ターゲティング設定を明確にする必要があります。単純に広告を出すだけでは、自社の商品・サービスに興味を持ってくれるユーザーを呼び込むことは困難です。

広告を出しても成果が得られない場合は、もう一度ターゲティング設定から見直しましょう。リスティング広告は、年齢・性別・住所など特定のユーザー層に絞って広告を出すことができます。

無駄な広告表示も減り、クリック率の向上につながるでしょう。自社商品・サービスの対象でないユーザー層を省いていく作業としても、ターゲティング設定は有効です。

入札するキーワードを見直す

入札するキーワードは、定期的に見直しましょう。

広告を出稿しても、リスティング広告のキーワードとユーザーの検索ワードが合致しなければ、掲載順位の上位には表示されません。

ペルソナやターゲティングを設定し、データをもとに広告を出稿しても、成果に結びつかなければ広告費は無駄になってしまいます。

検索ワードと類似するワードを表示させる「マッチタイプ」など、キーワードを絞っていく作業が必要です。

興味関心があるユーザーを取りこぼさないためにも、入札するキーワードは定期的に見直すことをおすすめします。

LPを改善しコンバージョン率を向上させる

LPを改善してコンバージョン率を向上させることも、クリック率を高める手段として有効です。

冒頭の見出しでもお伝えしたとおり、リスティング広告の掲載順位は広告の品質に影響を受けますが、LPの内容もその1つです。

広告の品質は、以下の複数の要素から成り立っています。

  • 検索内容と広告文の関連性
  • 推定クリック率
  • LP内容の質

ユーザーが広告から最初に訪れるLP(ランディングページ)では、ページを見やすく魅力的なデザインにしたり、わかりやすく情報を配置することが重要です。

LPの改善はクリック率を高め、リスティング広告の成功を支える大切な要素となり得ます。ユーザーのニーズに合わせたLPの最適化ができれば、コンバージョン率を向上することも可能です。

【注意】クリック率の向上だけに固執しない

ここまで、クリック率を高めるための方法やポイントについて解説してきましたが、くれぐれもクリック率を上げることだけに固執しないように注意しましょう。

リスティング広告を出す目的は、ユーザーに自社商品・サービスをPR・購入してもらうことです。クリック率を向上させることは、あくまでもコンバージョン率を高める施策の1つに過ぎません。

クリック率だけに焦点を当て過ぎると、広告費の無駄遣いにつながるおそれがあります。

広告内容やキーワード選定・LP改善などの施策は、あくまでコンバージョン率の向上に焦点を当てることが大切です。

ユーザーに広告をクリックしてもらうことは最初の一歩であり、その後のコンバージョンにつながる戦略を構築していきましょう。

まとめ

リスティング広告のクリック率(CTR)を向上させることは、コンバージョン率を高めるために非常に重要です。

高いクリック率を獲得することは、広告効果の向上だけでなく、掲載順位を上位に押し上げるなどメリットが多くあります。

リスティング広告のクリック率を高めるには、ペルソナ設定や魅力的な広告文の作成、広告表示オプションの使用など多岐にわたります。

本記事を参考にクリック率を高め、コンバージョン率の向上に努めてください。