METHOD

メソッド

2022年4月22日
YAMAMOTO SHINYA

無駄なコスト使っていない?ECサイトの診断レポートを無料公開!

弊社では、お客様に最大限結果を出すために、様々な施策を推進しております。

その過程で最も結果に繋がった工程を「ユーザーグラフマーケティングメソッド」として開発、発信してきました。

そのような中、マーケティングのご担当者様から「ECサイトやページをリニューアルしたが、売上が伸びない…」「施策の優先順位がわからない」というお声をいただくことがあります。

このような状況の場合、まず真っ先に行うべきは、課題を見つけること。

どんなに広告費をかけても、ECサイトに大きな課題があれば、ユーザーが離脱し続け、CVRも上がらなければ売上も期待できません。

その上で、ECサイトからの収益を増やすためには、流入数の増加とCVRの改善を行う必要があります。

今回は、ECサイトの課題を判断する指標やGoogleデータポータルを使用した確認方法について、ご紹介します。

無駄な広告費をかけ続けないための健康診断だと考え、定期的に確認することをおすすめします。

ECサイトにおけるアクセス解析の基本指標について

ECサイトのアクセス解析を行う上で、基本となる指標について簡単にご説明します

PV数(ページビュー数)

ユーザーがページを閲覧した回数を指します。ページごとの表示回数を可視化すると、ECサイトのどのページにユーザーの注目が集まっているのか知ることができます。 また、各ページごとにPV数を比較し減少率を計測することで、画面遷移の容易さやコンテンツ内容の妥当性が分ります。

そのページがブラウザに読み込まれる度に、カウント数が増える仕組みなので、たとえば10人が1回ずつそのページを見たとき10PVとカウントされますが、同一人物が10回ページを再読み込みした場合でも10PVとカウントされます。

流入数(セッション数)

検索や広告からECサイトに入ってきて、離脱するまでの一連の流れが行われた回数のことを指します。つまり、ECサイトに訪問があった回数です。

飲食店で例えると、来店者数。来店して、お客様がお店を離れるまでを「1」とカウントします。同一人物が午前・午後の2回来店した場合のカウントは「2」となります。

ひとつ、実店舗の来店者数と異なるところがあります。

私たちがECサイトでショッピングをするとき、別のサイトを見てみたり、ときにはページを表示したまま、SNSで口コミを探したり、時には全く別の作業をしたりということもありますよね。Googleアナリティクスでは「行動の間隔が30分を経過した場合」と「日付が変わった場合」は流入数を区切ると定義しています。

購入率(CVR)

ECサイトに訪れたユーザーの内、どの程度、購入に至ったかを表す数値です。

いくら、流入数が多くても、最終的に購入に至らなければ収益には繋がりません。

そのため、いかにCVRを高めるかということを重要課題とされている企業様も多いのではないでしょうか。

CVR  購入数(CV数)➗ 流入数(セッション数)✖️ 100

購入数(CV数)

ECサイト経由で、購入された数を指します。10人が1点ずつ購入しても、1人が10点購入しても10CVとカウントされます。売上に直結する指標となるため、常に可視化されている状態が望ましいといえます。

平均顧客単価

1人のお客様が1度の注文で支払う平均額です。

収益をあげるためには、購入数を増やすか、平均顧客単価を上げるかのどちらかの方法があります。

収益

ここでは、ECサイトの「売上」を指します。該当のサイトでどの程度の売上があったかということと同義です。

大公開!ユーザーグラフマーケティングメソッド!

これまで、ご紹介した指標を確認する代表的なツールとしてGoogleアナリティクスがあります。しかし、Googleアナリティクスでこれらの指標を確認するためにはさまざまな画面を見る必要があり、非常に手間がかかります。

そのため、Googleデータポータルでレポートを作成し、パッと見れるように図式化しておくことをおすすめします。

今回は、これまでの数多くのEC企業様をご支援させていただきながら構築した、Googleデータポータルを使用した、ユーザーグラフマーケティングメソッドを公開します。

具体的に、どんな数値項目をどのように図式化しているのかまで、お伝えしていきます。

ダッシュボード全体

サマリー

前述した、主要指標を基に期間・広告チャネル・流入元などごとにデータを図式化しています。

主要指標(前月同期比較)

前年同期比較をすることで、基調的な動きをつかむことが可能になります。天候や習慣など、季節的な要因の影響を排除・軽減した上でデータ数値を判断するためにも有効だと言えます。

月次実績

主要指標を月次で管理できる表です。

各指標ごとに昇順・降順で並び替えが可能となっているため、例えばPV数は相対的に冬季が高い傾向にあるなど傾向を捉えるに適している表と言えます。

チャネル別成果指標

流入チャネルごとに成果を管理できる表です。

どのチャネルが効率よく成果を挙げているかをパッと見で可視化することが可能です。

ここでは、流入数含め購入数も1つのチャネルに偏っているため、流入チャネルを分散し、複数のチャネルで安定した収益を目指すといった戦略も今後考えられるでしょう。

※直帰率:サイト流入したユーザーのうち、最初のページだけを見て離脱してしまった割合

チャネル別CVR推移(週別)

チャネルごとのCVRの週次推移を可視化したグラフです。

CVRの数値変化を外的要因や季節的な要因を踏まえて把握できます。

チャネル別流入数推移(月別)

チャネルごとの流入数を月次で可視化したグラフです。

月毎にどのチャネルからの流入が多いのか、またどのような割合で構成されているのかを把握できます。

ランディングページ別効果

EC企業様の多くが、ECサイトとは別にLP(ランディングページ)を使用してプロモーションを行っているのではないでしょうか。ランディングページごとに主要指標を把握することで、改善するLPの優先順位付けが可能となります。

ユーザー

ECサイトに訪れたユーザー情報を把握し、打ち出しているマーケティング訴求軸がユーザー像とズレていないかなど、マーケティングの最大化のために欠かせないユーザー分析を可視化させた状態にしています。

「想定していたターゲットよりも年齢層が思ったより高いな…」「女性向けで広告を打ち出しているけれど男性もこんなにいるのか!」などの気づきが生まれやすいため、サマリーと合わせて、常にデータ鮮度を高く保っておくことをおすすめします。

どのようなユーザーが訪れているのか?

ここでは5つの項目を設定しています。性別・年齢層・地域・アフィニティカテゴリ・新規ユーザー/リピートユーザーの割合を可視化できるようにしています。

性別・年齢層・地域からはプロモーションを実施する際に設定した想定ターゲットと実際との乖離がどの程度あるのかを把握することができます。

ターゲットの見直しやブランドや広告の訴求軸のABテストなど新しい施策を考えるために重要な指標になると思います。

アフィニティカテゴリ(流入数)は、ユーザー調査の中でもターゲットの興味・関心を把握することができます。ECサイトに流入しているユーザーと親和性の高い興味・関心カテゴリを見つけることで、ペルソナ像の設定に役立ち、ブランドや広告で訴求するメッセージをよりユーザーに刺さりやすいものにするヒントとなるでしょう。

新規ユーザー/リピートユーザーの割合について、実施している広告の中で、リマーケティング広告の割合が高い企業様などは Returning Visitor の割合が高くなる傾向にあります。

EC通販やD2Cの企業様などはECサイト自体が定期的にコンテンツを配信する目的ではなく商品購入を目的としているため、新規ユーザーが安定的に一定数訪問されている状態を目指しましょう。新規ユーザーが8割、リピートユーザーが2割がバランスの良い状態だと言われております。

現在のECサイトで新規ユーザー数自体が少ない場合は、集客の仕組みや施策を見直す必要がありますね。

※アフィニティカテゴリ:特定の趣向を持った人物を特定することができるカテゴリであり、GoogleのAd wordsの管理画面上で実装されたダーケティング手法

ユーザーが訪れる曜日・時間帯はいつか?

ユーザーがECサイトに訪れている曜日や時間帯ごとに可視化されている表です。

色が濃く出ている時間帯、日程にサイト訪問が集中しています。

ここでは、週の真ん中の火曜日から木曜日の10時〜11時にサイト訪問が集中していることが分かります。時間帯では朝の7時〜13時までの時間帯が多く、曜日では水曜日と木曜日が相対的に多いことが分かります。

参考:才流

これらのデータから、サイトを訪れているユーザーと想定していたターゲットに乖離がないかを具体的なペルソナ像をイメージしながら考察していきます。

例えば、20代〜30代の女性をターゲットとしていたならば、サイト訪問が集中している時間帯は就業時間なので、OLとして働いている方よりも、専業主婦の方やお子様がいて自宅にいる方が多いのではないか。と考えることもできるのではないでしょうか。

この仮説を検証するために、広告やプロモーションの中に「小学生のお子様を持つ女性」を意識した施策を実施するなどして仮説検証を進めていきます。

このように、〈ユーザー〉のデータから、ターゲットやプロモーションの訴求軸などを考察することができ、〈サマリー〉で定量的に把握できた課題に対して適切な施策を実施できます。

まとめ

今回は、Googleデータポータルを用いたユーザーグラフマーケティングのメソッドをご紹介しました。

本記事が皆様のマーケティングにおける課題解決に少しでもお役に立てれば幸いです。

meycoでは今回ご紹介したユーザーグラフの考え方に則ったマーケティングに関するご支援をしています。よろしければお気軽にご連絡ください。

無駄なコスト使っていない?ECサイトの診断レポートを無料公開!(Googleデータポータル)

※レポートは個人情報の入力をすることなく閲覧でき、コピーの作成が可能です。

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