こんな方におすすめの記事です
✔︎ECサイトを立ち上げようとしている方
✔︎EC事業のポイントを知りたい方
✔︎ECサイト担当者の方
一昔前まではEC事業を立ち上げるためには多くの費用と時間がかかり、ハードルが高いものでした。しかし、昨今では無料で利用できたり操作が簡単なECプラットフォームが増え、誰でも簡単にECをスタートさせることができるようになりました。ですが実際立ち上げるためにはストアの作成やブランディング対策など、多くの知識を必要とします。
では実際にはどのような手順を踏めば良いのでしょうか。
今回はEC事業の立ち上げ方について、構築方法やメリット・ハードル、販売チャネルの選定方法など、事業をスタートさせるために必要な知識を幅広く解説します。ぜひ参考にしてください。
EC事業を立ち上げるメリット
インターネットを通じた物販が大きな割合を占めるようになった現在、EC事業を立ち上げるメリットはたくさんあります。以下でいくつか紹介します。
立ち上げ時のコストが実店舗に比べて低い
ECサイトは文字通り、インターネット上での事業展開です。そのため、どこかの街に店舗用の不動産を借り、テナントの内装をお店用にアレンジする必要もなければ、従業員を雇ったり、毎月の家賃を支払い続けることもありません。もし実店舗を構えれば、これ以外にもたくさんのコストが発生します。EC店舗ではなく実店舗で事業をはじめようとした場合、まとまった費用が必要になってくるでしょう。
EC事業では、実際の店舗を構える時のような建物や内装に関わる費用がかからないため、多額の初期費用が発生しにくい点がメリットの一つとしてあります。
加えて以前のECサイトでは、自分でECサイト用にホームページを立ち上げる必要がありましたが、最近ではECサイトを無料で立ち上げることができるサービスも数多くあります。
このことによって、EC事業参入への敷居はますます低くなっています。
場所と時間にとらわれない店舗運営ができる
もし実店舗のオーナーになった場合、お店がある場所で店舗管理や従業員管理、接客対応などが必要になってきます。お店を訪れるお客様は、その店舗に来られる人が主なターゲットとなるため、商圏の存在も意識しなければなりません。また営業時間を設定し、その時間内で店舗を開け、従業員に働いてもらう必要があるでしょう。
こうした場所と時間に制約のある実店舗に対し、ECサイトではオーナーがどこにいても、インターネットがつながる環境であれば運営ができます。
実店舗ではお店がある場所周辺に限定されていた商圏も、インターネットの中では日本全国の見込み客を相手に事業を展開できるでしょう。商品を海外まで発送できるとしたら、その商圏は海外にまで広がります。
店舗の営業時間についてもEC店舗なら休日、深夜問わず、24時間365日休まず営業できますから、これも実店舗と比較にならないくらい低い点も大きなメリットでしょう。
低いランニングコスト
EC事業も立ち上げ時のコストは実店舗よりかなり安いわけですが、ランニングコストもまた、EC店舗の方が安くなります。
実店舗の場合、店舗の賃料、従業員の給与、光熱費、備品、消耗品といった毎月の費用が発生しますが、EC店舗ではWebサイトの運営費用、広告費といったところがメインであり、毎月必ず発生する費用といえばこうした費用と、商品が売れた際の梱包と発送に関わる書費用以外ほとんどありません。
実店舗で販売する場合もECサイトで販売する場合も、販売を開始してから売れるようになるまで、一定の時間を要します。当然軌道に乗る前も毎月ランニングコストが発生するわけですから、そうしたコストはなるべく少ないほうが良いでしょう。
月々のコストが低ければ、その分長く事業を続けられるので、そうした点でもEC店舗の有利さがわかるかと思います。
商品やサービスの信頼獲得に有利
EC店舗を持っている場合、商品に興味がある人や購入したいと言ってくれている人をサイトに案内できるため、営業での信頼獲得につながります。
BtoBのビジネスシーンでは特に、ECサイトを持っているだけで顧客自身に選択肢を与えられるので、のちの受注にもつなげやすくなります。それにECサイトがあれば、出先でホームページの情報を使った商品紹介ができ、わざわざカタログを持ち歩く必要もなくなります。営業活動の効率化にも寄与するわけです。
ECサイトは、自分の会社の名刺代わりにもなり、商品カタログの代わりにもなるため、効率化、信頼獲得、将来の間接的な受注増加にもつながる可能性を秘めていると言えるでしょう。
新しい商材を取り扱いやすくなる
実店舗では、商品陳列の広さはその店舗の広さと比例します。つまり、新しい商品を入れたければ、古い商品をバックヤードにひっこめなくてはなりません。
ある程度売れている商品を陳列棚から下ろし、売れるかどうか未知数の新商品を陳列棚に並べるのは、ある程度のリスクを内包しています。
一方ネット店舗では、陳列できる商品数は実店舗よりも制約がない場合が多いので、古い商品と新しい商品を並べて陳列することができます。いままで取り扱ってこなかった専門分野以外の商品も、自由に仕入れて自由に販売できるのが大きなメリットになります。
もしそれまでメインで扱っていた商材よりも売れる見込みが立てば、いままでとは異なる分野や新しい商材の販売にかじを切るのも容易であり、短いスパンでの方向転換もまた可能になるというわけです。
システマティックな販売を実現できる
ECサイトの柔軟性は、実店舗とは比較になりません。
実店舗もEC店舗も、お正月やお花見、お盆、クリスマスといった季節ごとの行事などで売れ筋商品が変わってきますし、SNSなどで話題になった商品が急に売れるようになったりするなど、売上は外的要因によって左右されることが多くなります。
こうしたケースでは、商品陳列の工夫や売れ筋商品の大量仕入れなどが店舗売上に大きく関わってきますが、こうした変更に柔軟に対応できるのがECサイトのメリットです。
外部環境の変化に対して柔軟かつすばやく対応できれば、より効率的に売上を伸ばせるでしょう。
また販売方法自体も、ECサイトに実装されている機能を使えばより多様化し、商品販売のチャンスを拡大できます。
予約販売、リピート販売、キャンペーン価格、オークション形式での販売などを適時活用しながら、SNSなどの集客チャネルを使って見込み客を呼び込んで行ければ、効率的な新規顧客にもつながるでしょう。
新しい世代に向けた販売ツールとして活用できる
最近ではFacebookやInstagram、Tiktok、Twitter、LINEといったSNSツールを利用する人が多く、Instagram、Tiktokは若年層の利用者が特に多いツールとして知られています。
こうしたSNSの情報発信力は、従来のメディアよりも強力になっており、そこで紹介された商品が爆発的に売れることもしばしばです。
もし商品の販売チャネルとしてECサイトが用意されていなければ、獲得できていたはずの顧客を取り逃がしているかもしれません。普段からSNSを活用する若年層向けの集客ツールとして、ECサイトを持っておくのは販売戦略的にとても有効です。
こうした若年層向けの集客ツールを契機として新たにECサイトを立ち上げる場合は、それを運用する社内の人間もまた、SNSを普段から活用している世代を抜擢したほうが、運用もスムーズになります。更新のスピードや、フォロワー獲得のための企画、その他施策構築は、若年層の力に期待すべきでしょう。
もしEC事業を若手の力で盛り上げることができれば、それだけで社内の活性化につながり、自社事業への感度向上、売上などの数字面の意識向上など、多くの効果が期待できます。
EC事業立ち上げまでの手順
ゼロからEC事業を立ち上げるには、いくつかのプロセスを経て順序よく進めていくのが理想的です。以下でその順番を紹介します。
1.ECサイトで取り扱う商品選定
商品を複数持っている場合、ECサイトで取り扱う商品とそうでない商品を切り分けていくのが理想的です。どんな商品を扱うかによってECサイトの色と方針が変わってくるためです。
まずは市場リサーチをして、流行している商品、流行しそうな商品を調べます。当然トレンドは移り変わりがあるので、それを加味してどのような商品が売れ線かをチェックします。
商品トレンドに加え、ECサイトで扱う商品は自社のコストがなるべく低いものを選定すべきです。というのも保管コストが大きかったり、取り扱い方法が複雑なものを常時ECサイトに掲載すると、その分管理コストや社内リソースが増大するからです。まずは自社負担の少ない商品を候補に入れましょう。
またECサイトの客層が購入する商品なのかも加味する必要があります。ニーズがなければ商品は売れませんので、EC事業を成功させる意味でも販路のニーズは十分に確認しておく必要があるでしょう。
2.コンセプト決定
取り扱う商品を考えていく中で、主要なターゲットが絞り込まれていき、ECサイトのコンセプトが打ち出しやすくなります。
コンセプトが決まれば、サイトのイメージやどのように売り出していくかのブランディングも、明確になるでしょう。
若年層向けのトレンドアイテムを中心に扱うのか、高齢者向けの商品か、環境に配慮した商材なのかなど、独自色を打ち出したECサイトの構築につながります。
コンセプトの決定は、ECサイトの方向性やターゲットを明確にし、それらにヒットする顧客を集め、信頼を得て、リピーターを育てて安定的な集客を獲得するのに不可欠なタスクです。
3.販売チャネルの選定
ECサイトといってもヤフーや楽天市場といった大手のECモールに出店する方法もあれば、単独でECショップを立ち上げるケース、フリマアプリを利用して販売するECサイトもあります。こうした多様な販売チャネルの中で、どのようなものが向いているかを考えましょう。
その際に参考となるのは同じような商材を販売する競合他社の動向です。
これから販売しようとしている商品がどこで、どんな形で販売されているかをお客様目線でチェックするとともに、自社目線から金銭的、工数的コスト、販売チャネルとしてふさわしいのかを比較検討していきます。
複数の方法を同時に採用することもできますが、その分コストは増大し、管理の手間もまた多くなりますから、方針は慎重に決めていかなければなりません。
4.運営コストと予算、スケジュール
ECサイト立ち上げにかかる事業計画に基づく予算に見合う方法で販売チャネルを選び、スタートを切ることが大切です。
売上目標に対して、その達成のためにECサイトの構築費用と運用にかかる費用を予測し、立ち上げ後の費用を予算化しておくことで、安定的な運営を実現できます。
極端な話、ECサイトの構築に多大な費用をかけたために、運用に予算を割けず集客ツールを十分に使えずに頓挫することもしばしばあります。
ECサイトを立ち上げるのが事業の目的ではなく、ECサイトから安定的な収益を獲得することが目的ですので、計画案と予算に適合したECサイトを構築していきましょう。
スケジュールについては、ECサイト構築から開店までのスケジューリングをきちんと行います。
なるべく早くオープンまでもっていきたい、と考える方も多いでしょうが無理なスケジュールは計画が頓挫するリスクが高まるばかりか、ECサイトオープン後の不具合発生のリスクもまた増大します。
無理のないスケジュールを立て、計画に関わるメンバーに共有し、会社を挙げたプロジェクトとして社員の認識を得ることも重要です。
ECサイトの構築を外部の制作会社に依頼する場合に限らず、自社の担当者、制作担当、商品担当、運営担当など、多くの人が関わるプロジェクトになるので、進捗管理を行いつつ、役割分担と責任の所在を明確にしておくとよいでしょう。
5.構築方法の決定
ECサイトの構築にはいくつか方法があります。
フルスクラッチ
何もない段階から設計をしてECサイトを構築する方法がフルスクラッチです。デザイン、機能といったECサイトに関連する要素をすべて最初から作れるので、どこにもない独自のサイトを構築できる半面、制作にかかる時間、コストが増大し、相応の予算が必要な制作スタイルです。
オープンソース
無償で公開されているソースコード(オープンソース)を利用してECサイトの構築を行います。オープンソースにはECサイト用のパッケージプログラムも公開されており、こちらを使えば自由にECサイトをカスタマイズすることができます。有名なオープンソースとして『EC-CUBE』が広く利用されています。
オープンソースを活用したECサイトの構築は、ある程度プログラミングに関する知識を持っていることが望ましく、構築できる人材を社内外で見つける必要があります。構築にかかるコストは低いものの、制作にかかる時間はリソース次第といったところでしょう。
ASP
クラウド上でECサイトを構築できる仕組みがこのASPです。ASP=ApplicationServiceProviderの略で、購入と決済機能を持つカートシステムの活用により、EC事業者のサポートを行うサービスです。
初期費用、月額費用などはサービスによってまちまちですが、無料で利用できるものもあり、個人や小規模事業者でも時間をかけずに簡単にECサイトを利用した販売が可能になります。
安価で手軽な反面、カスタマイズもデザインもできないので、独自のECサイトを立ち上げたい場合には向かない構築方法です。
クラウドEC
文字通りクラウド上にECサイトを立ち上げる方法です。
クラウド上のECシステムは常に更新がかかるため、時代の流れにあった決済方法の導入も容易です。またカスタマイズ、デザインも自由にでき、新しい時代のECサイト構築と言っていいでしょう。ただECサイト自体の機能性を高めればその分開発コスト、時間と共に増大していくため、ある程度予算規模がないと採用が難しい構築方法でもあります。
ECパッケージ
ECサイトを構築するためのソフトウェアが組み込まれたECパッケージを活用し、ECサイトを構築する方法です。ECサイト構築を専門とする会社が独自に開発したシステムを使って、新たにECサイトをカスタマイズして作っていく形になるので、自由な作りこみが可能な半面、制作にかかる費用と期間は大きくなりがちです。また立ち上げ当時は最新のシステムを導入していたとしても、数年後には陳腐化し、時代にそぐわないものになっている可能性があります。そうなるとECサイト自体をリニューアルしなければならず、追加コストの発生がECサイト運用のリスクとなってきます。
6.集客について
ECサイトの構築がゴールではなく、収益化とその安定化がゴールです。
そのため、ECサイト構築後の集客方法は事前に考えておく必要があります。
SNSの利用者など、若年層を意識したECサイトであればFacebookやInstagram、Tiktok、Twitter、LINE、YouTubeを利用した集客が効果的です。
そのほか、オーソドックスな方法としてリスティング広告やバナー広告などを集客ツールとして見込んでおくなど、対策は立てておくべきです。
集客計画に基づき、その担当者の選定、予算策定などを事前に行っておくと立ち上げ後の負担軽減につながるでしょう。
EC事業の困難なポイント
当然ながらECサイトを立ち上げさえすれば商品は売れていく、というものではありません。EC事業を成功させるためには、難しいポイントを理解し、それを乗り越える手段を考えておくことが大切です。
EC事業の困難なポイント1.競合他社の存在
取り扱う商品やそのジャンル、ターゲットなどで競合他社が発生します。
インターネットの普及によってECサイトを活用する事業者は右肩上がりで増えており、そのため競合他社はほぼ確実に存在すると理解しておくべきでしょう。
競合他社がいるということは、彼らの存在に勝る要素を打ち出し、お客様に自社サイトで買い物をしてもらわないと売上が立たないということです。
そのためには自社サイトのブランディング、独自の特色を打ち出しアピールする、広告での集客やSNSなどのツールを使った情報発信といった施策を考え、実行しなければなりません。
それらの施策は商品や自社サイトのコンセプトと適合していなければ最大限の効果を得られないため、綿密なプランニングも必要となるでしょう。
最初からさまざまな手段を活用し、模索しながら自社に合う方法を見つけていくのも良いのですが、コストや実行にかかる時間を考えるとあまり採用したくない方法です。
競合他社のやり方を分析したり、お手本にしたいECサイトのやり方をまねて見たり、EC事業の構築に実績のあるコンサルティング会社を活用するなど、予算に応じて活用していきましょう。
どのような方法を採用するにしても、まずは自社、商品の強みをしっかりと理解し、競合よりも秀でた点を最適な方法でお客様に伝えること。ここを軸にして競合対策を練っていくのが鉄則です。
EC事業の困難なポイント2.接客対応の困難
ECサイトでは実店舗との接客とは異なり、お客様の顔が見えません。そのため、面と向かった対話ではなく、メールやチャットなどのツールを使ったテキストベースの接客になり、誤解が生まれやすくなるほか、タイムラグもまたスムーズな接客対応が難しくなってきます。
対面では読み取れているはずのお客様の表情、声色、言葉のニュアンスが文字では読み取れませんから、コミュニケーションの複雑化はECサイトでの接客における大きな障害になります。
こうした課題は放置すればするほど、印象の悪い口コミにつながり、ECサイト自体の評判が下がる要因にもなりえます。それゆえ、ECサイトでの接客対応に関わるハードルはかなり高いと認識しておくべきです。
お客様からの問い合わせ対応は円滑、迅速に行えるようにメールやチャットだけでなく、よくある質問コーナーやお問い合わせフォームの設置、コールセンターの設置も考えなければならない課題になります。
EC事業の困難なポイント3.集客自体の難しさ
競合がたくさんいる点にも関連しますが、お客様がECサイトを見つけ、お店に来てもらうこと自体が難しい。それがEC事業のハードルの一つです。
もしヤフーや楽天、アマゾンといった誰もが良く知っているモールに出店した場合、その知名度を利用した集客はできますが、ある程度の集客しか期待できず、EC事業を拡大するための集客は困難です。
集客の安定化には、自社独自の集客対策をきちんと行い、自社の力でお客様をECサイトに呼びこまなくてはなりません。先ほども紹介したSNSを利用した情報発信や、広告媒体を使った商品アピール、SEO対策などを進め、継続的な集客活動を実行していくことが成功への近道です。
集客対策はコストをかければ成功するというものではなく、それぞれのフェーズに合わせた計画的な実行が重要と言えるでしょう。
EC事業成功のポイント
EC事業を成功させるためのポイントをいくつか紹介します。
EC事業成功のポイント1.事業計画
ECサイトの構築と運用にかかわる事業計画は、集客やマーケティング戦略含めて綿密に構築すべきです。
これらは実際のお客様の目には触れない「地味な」部分ではありますが、事業成功のために欠かせない要素です。
大切なのはECサイトの見た目や商品ラインナップではなく、根幹となるこの部分であり、集客やマーケティング、ブランディング戦略がしっかりできていないと、ECサイト自体が陳腐化してしまう恐れがあります。
事業計画とはECサイト立ち上げまでの計画ではなく、立ち上げ後のフェーズごとのプランニングであるべきです。それらが盛り込まれておらず、目先の計画に気を取られると安定的な運用にはつながりません。時代の流れによって商品ニーズが変わり、ECサイトの成否によって事業規模が変わり予算の規模も変わってくるためです。
こうした変化に対応できるよう柔軟に計画しておかないと、EC事業自体立ち行かなくリスクもありますから、先々を見据えた事業計画をたて、不測の事態にも柔軟に対応できるよう準備しておきましょう。
EC事業成功のポイント2.積極的なチャレンジ
EC事業は新しい事業であり、会社の期待値が高ければ高いほど、運用する当
事者は慎重になりがちです。
しかし、ECサイトを取り巻く環境の変化はかなり早く、流動的な一面があります。そのため失敗を恐れて、対策が後手後手になると時代に取り残され、思ったように収益を獲得できない場面が出てくるでしょう。
挑戦しないことが逆にリスクになると、ECサイトの運用では意識しておくべきです。
お客様のニーズや傾向の変化に敏感になり、チャンスがあれば計画を変えてでも失敗を恐れずに新しい施策や商品の投入を考える必要があります。とはいえ、いきなり莫大な予算を投じてハイリスクハイリターンを狙うのも考えものです。バランスを考えて、勝負すべきところは勝負して、効果が出なければ引くところは引くといった形でメリハリをつけてチャレンジしていきましょう。
またECサイトの構築自体に及び腰になっている場合、まずは低コストの構築方法を選んで「お試し」で事業を立ち上げてみるのも方法の一つです。
最近では大きな費用をかけずに構築できるサービスもあり、中には無料のものもあります。そうしたサービスを活用しながら経営リスクを低減しつつ、会社として新しい事業に挑戦するのは、決して悪い判断とは言えないでしょう。まずはチャレンジが大切です。
EC事業成功のポイント3.ECサイト専門チームの構築
可能であればECサイトの構築や商品開発、管理、その他運用専門のチームを立ち上げをおすすめします。
専門チームを立ち上げ、そのノウハウを蓄積しつつ、同じ価値観を共有する安定的なECサイト運用を行うチームに成長できれば、EC事業の軸となる歯車となるでしょう。
社内外のメンバーとの連携、お客様対応だけでなく、不測のトラブル発生時や、EC事業自体のフェーズの変化といった場面にも柔軟に対応し、さまざまな困難を乗り越えるためにも、チームというくくりで運用していくことが重要です。
EC事業専門チームの構築は、EC事業成功において欠かせない要素になります。
EC事業成功のポイント4.社外リソースの活用
事業規模が小さかったり、ECサイトに割けるリソースがそもそも少ない場合、外部へ委託できる部分は外部の業者を利用しましょう。
売上が拡大すればするほど、担当者の負担が増えていきますから、そうした変化に応じても外部業者の活用を考えなければなりません。
外部の業者に任せられる仕事は、店舗の運営やサイトの構築以外にも商品の販売における物流全体を依頼できる会社もあります。
物品販売は、商品自体の管理から受注、発送といった物流全般に及ぶため、かなりの工数が割かれます。こうした業務を社内で行うにはそれなりの人員と、商品を確保するスペースが必要であり、また温度管理が必要な商品の場合は倉庫の確保も必要です。事業規模の拡大に伴いその規模を大きくしなければなりません。
こうしたある種専門分野を物流のプロに依頼すれば、社内で行うよりも低コストで行えるだけでなく、売上拡大に伴う規模の変化にも柔軟に対応できます。
おわりに
ここまでEC事業の立ち上げ方について、構築方法やメリット・ハードル、販売チャネルの選定方法など、事業をスタートさせるために必要な知識を紹介してきました。
EC事業成功のためには、立ち上げる前の段階でその目的と戦略を明確にして、立ち上げ後の集客施策まで綿密に計画しておくことがポイントになってきます。
ECサイトでどんな商品を売るか、どんなデザインにするかなど、迷うポイントはたくさんありますが、まずは事業の軸をしっかりと決め、そこから必要な要素を取り出して作りこんでいきましょう。
綿密な事業計画によって社内の意思統一に加え、サイトを構築する外部業者などとの価値観を共有できるようになり、事業全体が1本芯の通ったものになります。そうすれば目先の立ち上げ後の安定的な運用につながり、戦略的なEC事業の展開が期待できるはずです。
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