METHOD

メソッド

2022年10月26日
REN MATSUHASHI

メールマーケティングを始める前に考えるべき3つポイント

メールマーケティングとは、自社サービスに会員登録済の見込み顧客や既存顧客に対し、メールを送ることでコミュニケーションを図るマーケティング施策の1つです。広告やSEOなどのマーケティング施策と比較しても、低単価で始めることができる施策ですが、成果を出す上では考えるのが必須になるポイントが大きく3つあります。

 

本記事では、メールマーケティングに注力していきたいと考えているEC企業のマーケティング担当者の方向けに、メールマーケティングで成果を出す上でのポイントを解説していきます。

メールマーケティングとは

メールマーケティングとは、自社サービスに会員登録済の見込み顧客や既存顧客に対し、メールを送ることでコミュニケーションを図るマーケティング施策の1つです。メールマーケティングを行う企業によって、

 

・見込み顧客の育成
・既存顧客へのアップセル/クロスセル
・顧客との関係性構築
・新商品の発売告知

 

など、その利用目的は多岐に渡っています。

メールマーケティングのメリット

ECサイトを持つ企業にとってメールマーケティングは様々なメリットがあります。

・低コストで始められる
・顧客(ターゲット)に合わせた情報を送ることができる
・型を作ることで工数削減ができる
・顧客(ターゲット)と継続的にコミュニケーションをとることができる

低コストで始められる

メールマーケティングを行う場合の最大のメリットはなんといっても低コストで始められることにあります。メールシステムについては、多くの場合、カートシステムに備え付けられている場合が多く、システムによっては初期費用がかからない状態でメールマーケティングを開始することも可能です。また、ランニングコストについても、他のマーケティングシステムであれば、広告=媒体費用が常にかかる、SEO=記事のリライト等の費用がかかるといったようにコストがかさむものも多いですが、メールマーケティングの場合はそういった費用がほとんどかかりません。人件費についても、広告の場合だと広告運用スタッフの確保、SEOであればライター・ディレクターの確保といった形でコストがかかってしまいますが、メールマーケティングであれば、メールを書くだけの作業になるため、初心者の方でも簡単に始めることができます。

顧客(ターゲット)に合わせた情報を送ることができる

メールマーケティングでは、顧客(ターゲット)に合わせて情報を変えて送ることも可能です。会員登録時や購買時の顧客情報をもとに、顧客分類を行えば、

・女性向けの商品情報は女性だけに
・アウトドア商品の情報は過去にアウトドア商品を購入した顧客だけに
・会員登録はしているものの購入はまだしていない顧客だけに

といったような形で、顧客のデモグラ情報、趣味嗜好、ステータスに合わせて、メールを送ることができます。必要な情報を必要な顧客にのみ送ることで、顧客体験の向上や売上増加を見込むことができます。

型を作ることで工数削減ができる

メールマーケティングでは型化をすることもできます。例えば、特定の商品Aを購入した顧客に向けて作ったメールの内容を、正本情報に関する部分だけを変えて、商品Bを購入した顧客に作るなど、メールの内容に応じで簡単に作り替えることができます。リソースに余裕があれば、1つ1つのメールを作り替えて検証をすることも大事ですが、他の業務等もあり、時間がないという方にはメールの型化がおすすめです。

顧客(ターゲット)と継続的にコミュニケーションをとることができる

広告やSEOの場合は、顧客がインターネットメディアを見る、検索を行うなどの行動を起こさない限り、顧客へのリーチは難しいものになっています。しかし、メールマーケティングであれば、顧客に直接情報を送ることができるため、休眠顧客の掘り起こしや、継続的なコミュニケーションが可能になります。

メールマーケティングで成果を出すための3つのポイント

メールマーケティングで成果を出すためには下記の3つのポイントを抑える必要があります。

・メールを送る目的を明確にする
・メールマーケティングに必要な顧客情報を収集できる状態を作る

・メールのA/Bテストを継続的に実施する

メールを送る目的を明確にする

メールマーケティングにおいては、「誰に、何を、いつ送るのか」が非常に重要になってきます。誰にどのような行動を最終的に起こして欲しいのか、誰の役に立つ内容のメールなのか、メール以外の手法と比較して何故メールであるべきなのかなどを明確にしながら運用をすることによって、マーケティングの目標達成の確度を上げることができます。メールマーケティングを繰り返し行なっていると、メールを送るということ自体が目的化しやすいため、定期的に振り返りを行い、目的を明確にしておきましょう。メールマーケティングに限らず、顧客導線の全体像を可視化しておくことで、他のマーケティング施策との連動を図ることも可能になります。

メールマーケティングに必要な顧客情報を収集できる状態を作る

「誰に、何を、いつ送るのか」のうち「誰に」の部分の精度を上げていくためには、メールマーケティング以前に、顧客情報の収集をどのように設計して行うかが求められます。なんとなくこの情報があった方が、いつか役に立ちそうという理由で安易に会員登録フォームの項目を増やしたり、購入時に求める情報を増やすと、顧客体験を阻害してしまう場合があります。逆に、顧客情報をほとんどとっていなかったりすると、顧客に合わせた情報を適切に届けられないケースもあります。そのような事態を防ぐためには、どのような顧客情報が必須になるのか?逆にいらない情報は何か?を考えた上で、自社に合った適切な顧客情報を収集する形にしていきましょう。

メールのA/Bテストを継続的に実施する

メールマーケティングで成果を出す上では、A/Bテストの実施も欠かせません。A/Bテストを行う場合は、KPIをきちんと定め、どちらのパターンのメールの方がよりKPIに対して成果が出ていたかを確認しましょう。その上で、成果が出たメールはなぜ成果が出たのか?逆に成果が出なかったメールは何故成果が出なかったか?という要因を確認し、仮説を持った状態で検証を行いましょう。

まとめ

本記事では、メールマーケティングを始める上で、担当者が心得ておくべき3つのポイントを解説しました。

メールマーケティングは、目的をしっかりと定義した上で、「誰に、何を、いつ送るのか」が鍵になります。顧客に最終的に起こしてもらいたいアクションを決めた上で取り組みましょう。

また、マーケティングで成果を残すためには、メールマーケティング以外の施策も含めた全体設計が重要になります。顧客導線を可視化した上で、メールマーケティングの立ち位置を明確にすることで、より精度の高い施策実行が可能になります。

独自の“ユーザーグラフメソッド”に基づき、高い確度の仮説を構築。戦略立案から施策実行のPDCA支援まで、パートナーとして伴走します。